【少年】「んっ…」
克哉の動きに覚醒したのか、少年が小さな声を上げて身体をもぞつかせる。
裸の足先が、脛に当たった。
ほっそりとした脹ら脛が、脚に絡みつくようにすり寄せられる。
滑らかで暖かい、素肌の感触に息を飲む。
【克哉】(なっ…?は、裸っ?)
自由のきく手で自分の身体をまさぐって、下着までまるっきり身に着けていないのを確かめながら、目前の少年を凝視する。
長い睫毛が微かに揺れて、少年は目を覚ました。
【少年】「…あれ?おはよ。もう起きてたんだ」
【克哉】「あ…」
君は誰だと聞きかけて、克哉は言葉を飲み込んだ。
胸元を、細い指が踊るような動きで、悪戯っぽくくすぐられて。
【少年】「ねぇ。昨夜は、最高だったよ。ホント」
【少年】「あんなにステキだったの、生まれて初めてだった」
【克哉】「昨夜…」
【克哉】(駄目だ。思い出せない。俺は昨夜…なにをしたんだ? まさか…)
【少年】「一目見た時から、カッコイイなって思ったんだ。ま、そうじゃなかったら、声なんかかけなかったけど…」
【克哉】(声?俺がこの子に声をかけられて…ついて行ったっていうのか?そんな、一体なにが…)
胸元から撫で上げてきた指先が、克哉の首筋をそろりと撫でた。
そのまま顎の縁に手を添えられ、真正面から目を覗き込まれる。
【少年】「どうしたの?そんな顔して。昨夜はあんなに…」
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