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――俺の中にある、あの不思議な力。
幼い頃は、この力に周りの人も俺自身も傷つけられた。
だけど、俺の未知の力を、まだ会ったばかりのチームグリフのメンバーは当たり前のように受け入れてくれた。
【明日叶】「……だから、俺を信じてくれたみんなを今度は俺が信じたい……。そう、思ってる」
まだ、わからないことだらけで、不安な気持ちを素直に亮一さんに告げた。
上手くいえなくて、もどかしいけれど。
【亮一】「そっか」
じっと耳をすませてくれてた亮一さんがふわっと笑い、俺の頭をくしゃくしゃと撫でた。
【亮一】「明日叶、きみは本当にいい子だね」
柔らかで、温かな声。
俺の頭を優しく撫でる、大きな手。
【明日叶】「……っ……」
触れられた瞬間、一瞬、身体が強張った。
【明日叶】「亮一、さん」
でも、……嫌な気分じゃなかった。
他人に触れられるのは苦手なはずなのに、どうしてなんだろう。
【亮一】「うん?」
亮一さんの手が、わしゃわしゃと髪を乱す感触が心地よい。
気恥ずかしいような、嬉しいような焦れったい感情が胸の奥からこみ上げてくる。
亮一さんに触れられるのは、……嫌じゃない。