【赤井】「話してもいないくせに、そんなこと言うなよっ！」
俺は本気で怒鳴る。どうしてこんな風に、突き放されなければならないのか。納得いかない。
【赤井】「俺たち……その程度の仲だったのか？　違うだろう？　親友、じゃないのか──」
【蒼山】「瞭──」
喉がやけに渇いた。なんとか唾を飲みながら、俺は続ける。
【赤井】「お前とは親友だって……俺はずっとそう思ってきた」
萎えそうになる気持ちを、必死に奮い立たせる。なんとかして、蒼山の本心を知りたい。
【赤井】「確かに、俺じゃあなんの力になれないかもしれない」
【赤井】「それでも、俺はもっとお前のことが知りたいし、もし困っていることがあるなら、力になりたいと思ってる」
【赤井】「お前が悩んでいるなら、一緒に悩みたいと思ってる──」
掴んでいた手を、さらに強く握り締める。俺は無力で、頼りない存在かもしれない。だけど、蒼山を思う気持ちは誰にも負けない。
【赤井】「それでも、俺に話しても無駄だと思うのか！？」
これだけ言って駄目なら、本当に駄目なんだろう。そう思いながら、蒼山の顔を必死に見つめる。
やがて蒼山は深く息をつく。
【蒼山】「……どうして瞭は、そんなに直球勝負なんだ？」
表情が、そして口調が変わる。
【赤井】「修平……」