【栗栖】「オレ、赤井さんたちと撮影できて楽しい。蒼山さんは怖いし、藤堂さんはオレのことからかってばっかりだったけど、でも、すっごく楽しかった」
【栗栖】「こうやって赤井さんと一緒に映画作れて嬉しかった。オレ、ホントに頑張ろうって、撮影始まってからは思ったんだ」
【赤井】「それも知ってる。栗栖、一生懸命やってたもんな」
【栗栖】「赤井さん、優しいなあ。オレみたいな奴に、優しすぎるよ」
【赤井】「そんなこと……」
俺を見つめる栗栖の瞳に、堪えられなくなった涙が浮かぶ。それが静かに流れていくのを見ていた俺の腕に、栗栖の手が伸びてくる。
【栗栖】「お願いがあるんですけど、聞いてくれますか」
【赤井】「何?」
【栗栖】「今晩、ここにいてください」
【赤井】「え……?」