高屋晴ルート
アイドルの晴と過ごす休日。
ドラマのセリフの練習相手にかって出た透は!?
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俺の目の前で、晴が苦悩した表情を浮かべている。
ううん、ここにいるのはもう晴じゃないんだ。この芝居の中の主役で、晴じゃない。
見てるだけで、わかる。全然、違う。
【透】「『本当は、私と別れたくなんかないのよね? 私は別れたくない』」
晴につられて、俺もだんだん演技に熱が入ってくる。
【晴】「『……お前……』」
【透】「『私達、どうして別れなくちゃいけないの? 何で? 私のこと、もう嫌いになっちゃったの?』」
俺の言葉に、びくりと肩を震わせる晴。
酷く傷ついた顔をして、俺を切なそうに見ている。
……どうしよう……俺が、晴を泣かしているみたいな気分になってきた……。
【透】「『……私、好きなのに。あなたのこと、こんなに好きなのに……』」
【晴】「『俺だって、お前のこと……』」
ぽつりと呟いて、晴が悔しそうに唇を噛んだ。
苦しそうに顔をしかめている……。
本当に悲しそうだ……。
【晴】「『でも、諦めようと思ってた…諦めなければいけないと……でも』」
わっ! せ、晴、こ、こっちに近づいてきた。
し、しかも、俺の肩ぎゅっと掴んで……い、痛い……!!



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